はじめまして。営業部マネージャの朝妻です。
私の翻訳・通訳コラムでは、翻訳通訳業界のことはもちろん、言語や言葉、コミュニケーションなど関連のニュース、
また日々の取り組みの中での気付きや考えたことなどを書きたいと思います。
■ 『Breaking the language barrier』(言葉の壁を破れ)
先日、以下の動画を目にする機会がありました。
Breaking the language barrier | Tim Doner | TEDxTeen 2014
※この動画のスピーチ内容を日本語訳されたものが別サイトにありましたので、以下もご参考まで。
参考サイト
17歳で20カ国語を操る天才少年が語った、“コトバの本質”が奥深い
https://logmi.jp/36598
この動画は、TED x Teen 2014 でのティム・ドナー氏のスピーチ動画になりますが、スピーチの詳細については動画をご覧いただくとして、
このスピーチの最後に出てくる彼のメッセージにとても共感しました。
“You can translate words easily but you can’t quite translate meaning.”
「言葉の表面上の意味を訳すのは簡単だが、真意を理解するのは容易なことではない。」
翻訳・通訳に携わる者としてはもちろんのこと、仕事を離れたプライベートの場面で他者とコミュニケーションを取る際にも、
このメッセージにある「言葉の表面上の意味」を理解することの先にある「真意を理解する」ことが果たしてできているのか考えさせられました。
■ 正確に訳すために必要なこと
私たち翻訳会社の翻訳・通訳で求められることは、原稿に書かれていること、その場で話されたことを「正確に訳す」ということです。
そのために書かれた言葉や話された言葉を忠実に訳すことが基本となります。
しかし、時に言葉をそのまま訳すだけでは、お客様が期待する「正確に訳す」ことを叶えられないことがあり、
それがその言葉の向こう側にあるもの-ある時は文脈であり、ある時はその場の空気感であり、
またある時はお客様が抱えるご事情や背景、企業やブランドの価値観や世界観であり-が解決する鍵となったりします。
弊社サービスにおいて、アイコスの社員はお客様対応や適切な訳者の選定と手配、業務進行の管理、
品質チェックや品質向上のための取り組みを行っており、実際に翻訳・通訳を行っているのはアイコスの社員ではなく、
弊社にご登録いただいている翻訳者・通訳者になります。
そのため、冒頭でご紹介したスピーチの一文と同様に、お客様からいただくご依頼時の言葉や内容の表面上の意味だけでなく、
その向こう側にある真意をまずは私たち翻訳会社がしっかり把握・理解し、
それを翻訳者・通訳者に適切に伝えることが「正確に訳す」ために必要なことだと日々実感しつつ、反省と改善に努めている今日この頃です。
また別の機会で、この「正確に訳す」ために翻訳会社として必要な情報が何か、もう少し具体的に書きたいと思います。