コラム詳細

LGBTQ+フレンドリーって?

はじめまして!コーディネーターの篠田 裕加と申します。
今年の10月にアイコスに仲間入りいたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

早いものでもう年の瀬、2020東京オリンピックもすぐそこに迫って参りましたね!
東京オリンピックについて、皆様はどのような思いをお持ちでしょうか。私が今回のオリンピックで注目しているのはバスケットボール!の他にもうひとつ、LGBTQ+問題です。

日本はG7の中で同性同士の婚姻や、「同等の権利」を保障する法律がない唯一の国であることはご存じでしょうか。実は国連人権理事会からも何度か是正勧告を受けています。

※参考※
【用語解説】LGBTQとは?LGBTQIAとは?【自分の性がきっと見つかる!】
https://jobrainbow.jp/magazine/whatislgbtqia

オリンピックはLGBT理解の増進に役立つのか?2020東京オリンピックに向けて開催国の日本にできることとは
https://honichi.com/news/2019/10/01/olympicxlgbt/

日本の同性パートナーシップ制度とは

初施行から約3年半、今年の4月には9つもの自治体が新たに導入した同性パートナーシップ制度。2019年12月現在、この制度を設けている自治体は29となりました。
ところで、「パートナーシップ制度って、結婚と同じじゃないの?」とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。自治体によって内容は異なるのですが、いずれも婚姻制度と同じ法的な効力はありません。

例えば・・・
・パートナーが産んだ子供の親権者になれない
・パートナーを扶養に入れることができない
・相続権が無い

などなど。

実際の同性カップルが経験した「壁」

これまで何組かの同性カップルから話を聞きましたが、結婚できないことで生じる「壁」は、いたるところで立ちはだかります。

例えば・・・
・不妊治療および出産までの診察を病院に引き受けてもらえなかった
・がん治療の際にパートナーを緊急連絡先にできなかった
・結婚している社員には35歳以降も家賃補助がでるが同性パートナーでは認められない
・共通の銀行口座をクレジットカードの引落とし先に設定できない
・マンションの賃貸契約を断られた

などなど。

これらはあくまでも一部のカップルが経験したことで、同じ状況でも場所や人が変われば、理解ある対応をしてもらえることもあるでしょう。しかし生活のちょっとしたところで、当事者にしか分からない不便さがあるのは事実です。

そんな中、ご存じの方も多いと思いますが、同性カップルも婚姻制度を使えるよう国に求める裁判が今年の2月に始まりました。LGBTQ+の人たちは現在人口の約9%といわれ、やはりマイノリティな存在です。そのため、この裁判で彼/彼女らが結婚の権利を勝ち取るために重要な存在は「アライ」の人々です。

LGBTQ+フレンドリー「アライ」

アライとは英語のally=味方という意味で、自身のセクシャリティに関わらずLGBTQ+当事者たちに共感し、寄り添いたいと思う人たちのことを指します。最近では個人にとどまらず、LGBTQ+フレンドリーな企業を「アライ企業」と呼び、人権問題に対するスタンスがより問われるようになってきました。皆様のまわりではいかがですか。

昨年から外国人受け入れが大幅に拡大し、いよいよ国内の本格的な国際化が目の前に迫っているいま、「自分とは違う他者を(たとえ少数派であろうと)尊重し受け入れる」ということが、より重要な姿勢となるのではないでしょうか。アイコスに入社し、言語・コミュニケーションサポートという立場から価値観や文化の違う人々の架け橋になること、その楽しさを日々感じています。多様な人々がHappyに生きていける社会づくりのため、ここで努力していきたいと思いますので、これからどうぞよろしくお願いいたします!

最後に・・・

かくいう私も同性パートナーと生活をするひとりですが、最後に私が大好きな映画からLGBTQ+関連の作品を2本だけご紹介します!

・チョコレートドーナツ(トラヴィス・ファイン監督)http://www.bitters.co.jp/choco/
母親がドラッグで逮捕されてしまったダウン症の少年。ある男性カップルがその子の“両親”になろうと、ありったけの愛と努力を尽くしますが、「社会」はそれを許しません。結末は悲しいけれど決して感傷的に描かれる訳ではなく、ラストにアラン・カミング演じるルディが高らかに歌い上げる「I Shall Be Released」には、怒りとともに不屈の希望がこめられているように感じます。

・わたしはロランス(グザヴィエ・ドラン監督)https://www.uplink.co.jp/laurence/
「実は私は女性、だけどあなたを愛してる」・・・女性のみなさん、10年付き合っている彼氏にこのようにカムアウトされたら、どうしますか。トランスジェンダーかつ同性愛者、そんな彼(彼女)をどう受け入れ、愛していくのか。また、自分らしく生きることで失うものとは。“スペシャル”な愛の物語です!

以上、最後までご閲覧いただきありがとうございました!
Happy holidays!