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「推し翻訳者」はいますか?

こんにちは。コーディネーターの大野です。

突然ですが、みなさんには「推し」はいますか?
推しているアイドル、俳優、キャラクター、アーティストなど色々いると思いますが、
今回は私の推し翻訳者について話したいと思います。

その方は谷口由美子さんという翻訳者さんで、
私がはじめて谷口さんが翻訳した本と出逢ったのは小学生の時です。

大草原の小さな家のローラの娘であるローズを主人公としたシリーズ
The Rocky Ridge Yearsの日本語訳を読んだのがきっかけでした。



谷口さんは大草原シリーズをはじめ、若草物語のオルコット、赤毛のアンのモンゴメリなど、アメリカやカナダの児童文学を数多く翻訳されている方です。



谷口さんの訳文はこどもの私にも読みやすく、物語の世界に入っていきやすくて、夢中になって読んだのを覚えています。

そしてはじめて翻訳というものに興味をもち、いつかこれらの物語を原書で読んで、自分で日本語に訳してみたいと思ったのでした。

さらに単純思考の私は、谷口さんと同じ大学に行って学べば、谷口さんのような翻訳者になれるのではないかと考え、谷口さんと同じ大学に進学しました。

その後は言うまでもなく、ただ同じ大学に通うだけでは谷口さんのようにはなれないという現実を知るわけですが、非常勤講師としていらっしゃっていた谷口さんにお会いすることができて感無量でした。

推しに会えた時の感動って素晴らしいですよね…。

自分語りが長くなりましたが、みなさんが書店で本を選ぶ時、まずは好きな作家で選ぶと思いますが、好きな翻訳者で選ぶのも楽しいですよ、という話をしたくて、今回は推し翻訳者について書きました。

「海外文学は苦手意識があるけれど、この翻訳者の日本語は読みやすい」

「作家は知らないけど、この翻訳者の訳した本ならおもしろいに違いない」

そんな感じで本を選んでみたら、また新たな作品との出会いがありそうですね。

ぜひ推し翻訳者さんを見つけてみてください。