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ヒンディー語 – インドで最も多く話されている言語

हैलो, आप सब कैसे हो(ハロー、アープ サブ カェセー ホー)!

こんにちは、お元気ですか!

ヒンディー語はインド・ヨーロッパ語族に属し、古典言語サンスクリット語の影響を受けた言語で、デーヴァナーガリーという文字で表記されます。インド憲法でインドの公用語に定められており、国内ではインド北部、東部を中心に約4億人の母語話者がいますが、多くの言語が共存するインドでは、その他にも約1億2,000万人がヒンディー語を第二言語として使用しています。インドでは、コミュニケーションは基本的に英語かヒンディー語で、ということになります。(ただし、ヒンディー語を使わない地域もあるので100%とは言えません。)

ヒンディー語と日本語の共通点が見えてくる

文字や語彙は違っても、文の文法構造はヒンディー語と日本語でとてもよく似ています。どちらも、文の基本的な構成は主語—目的語—動詞です。例えば ヒンディー語では「यह किताब है(イエ キターブ ヘ)」、日本語では「これは本です」と、同じ構造を持っています。

また、他者に対する敬意を示すための表現があるのも共通点です。日本語の「様」や「さん」にあたるヒンディー語が「जी(ジー)」です。「山田ジー」のように使います。また、文法的な関係を示すために助詞や後置詞を使います。例えば、日本語では「に」や「で」などの助詞を使い、ヒンディー語では「को(コ)」や「में(メイ)」などの後置詞を使います。

このような類似点があるにもかかわらず、日本語とヒンディー語は異なる語族に属し、文法、語彙、文化的ニュアンスの違いも多くあります。例えば、ヒンディー語では「明日」と「昨日」を表すのに1つの単語「कल(カル)」しかありません!驚きますが、「今」、「ここ」を大切にしようというインド人の考え方を表しているようにも思われます。

映画大国インド – ボリウッド

さて、ボリウッド映画は日本でも最近人気を集めていますが、ヒンディー語は、そのボリウッド映画で使われている言語です。インドの映画は『ムトゥ 踊るマハラジャ』などでご存じのとおり、歌とダンスがとても有名です。インドのヒット曲のほとんどは映画音楽として作られたものです。つまり、まず映画ありきというわけです。映画を見ながら、歌を聞いてヒンディー語を覚える、というのも意外と楽しいものです。

故ラタ・マンゲシュカルはインド映画に多大な貢献をしたことで知られています。彼女はボリウッド史上最も人気のあるプレイバック・シンガーです。彼女は50年以上にわたって歌い続け、日本でいうと美空ひばりのような国民的歌手です。

俳優で有名なのはアミターブ・バッチャン、アーミル・カーン、シャー・ルク・カーン等々。その素晴らしいパフォーマンスで世界的に知られています。『3 Idiots(邦題;きっと、うまくいく)』、『English Vinglish(邦題;マダム・イン・ニューヨーク)』、『Dangal(邦題;きっと、つよくなる)』などの映画も日本でも大ヒットしました。

ヒンディー語で会話しよう!

インドはIT産業を中心に世界中の企業から注目され、現在、急速に経済成長している国のひとつです。その豊富な労働力、潜在的な市場を考えると、今後さらに発展すると考えられます。日本からインドに進出する企業もどんどん増えてきました。そこでインドでビジネスを展開しようとする時、ヒンディー語は人間関係を築く際の重要なファクターになります。英語でもコミュニケーションはできるかも知れませんが、インドの言葉であるヒンディー語で話すことで、会話はもっと円滑に進み、相手も心を開いてくれる可能性があります。

さて、このように歴史的背景も文化も異なりながら、共通点もある日本とインド。インドについてもっと知りたい、インドの文化や遺産を楽しみたい、インドの歴史や人々について学びたいと思うのであれば、まずヒンディー語に興味を持ってはいかがでしょう。意外と多くの発見があるかもしれません。