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ディーワーリー ~光の祭典~

インドでは、もうディーワーリーの準備が始まっています。
この祭りは、一年で最も大切で、人々が楽しみにしているお祭りです。
2018年のディーワーリー祭りは11月5日~9日の5日間です。

ディーワーリーは、直訳では「光の祭り」という意味ですが、それだけでなく厄除け、幸運、集いという意味もあります。インド人はこの祭りに誇りを持っていて、毎年熱心に祝います。

この祭りに関して多くの神話がありますが、最も重要なのはラーマ神とシーター女神の物語です。

ラーマ神とその弟ラクシュマンがハヌマーン神の力を借り、魔王ラーヴァナに連れ去られたシーター女神を助け出しました。その後、ラーマ、ラクシュマン、シーターは14年もの間、逃亡生活をしました。

ある日、ラーマはシーターを連れて14年ぶりにアヨーディヤー(町の名前)に帰郷しました。アヨーディヤーの人々は王の帰還を心から喜び、たくさんの光を灯して二人を歓迎しました。これが、インドのディーワーリーの始まりだと言われています。



ディーワーリーの最も興味深い点は、ヒンズー教だけでなく、インド各地で宗教やカーストの垣根を超えて祝われているところです。そのため、この祭りは人々の集いの機会としても知られています。

ディーワーリーは、「ダンテラス」という日から始まります。「ダン」は富を意味し、「テラス」は13日目を意味します。インドでは、満月から新月までの期間をクリシュナ・パクシャと言います。ダンテラスは、そのクリシュナ・パクシャ期間にあり、具体的には満月から数えて13日目にあたる日です。この日、インド人の家庭では家の前に粘土で作った小さなランプを灯し、色とりどりの砂でランゴリ(砂絵)をかきます。そして、新年の富と豊作を願ってプージャ(祈禱)をします。


ランゴリ(砂絵)とランプ


ダンテラスの後に、「ナラカ・チャトゥルダシ」があります。この日はクリシュナ神がナラカスラ鬼を打ち負かし、殺りくにおびえていた人々を解放しました。そのため、ディーワーリーは善の勝利としても知られています。ナラカ・チャトゥルダシの日は朝早く起床し、日の出前にシャワーを浴びる習慣があります。

3日目はディーワーリーの中で最も重要な「ラクシュミ・プジャ」です。この日は、富と美と幸運を司る女神、ラクシュミーが家やお店にやってきます。私たちは色とりどりのランゴリやランプ、爆竹で女神様をお迎えします。そして、花々と甘いお菓子と共にラクシュミー様に祈りを捧げます。ビジネスや商店の経営をしている人々は、商売繁盛を祈願し、オフィスや店内で「ラクシュミー・プージャ(ラクシュミー神への祈禱)」を行います。

ディーワーリーの4日目は「バリプラティパダー(別名、パードワ)」です。パードワは、ビジネスや商店の経営をしている人々にとって、新しい会計年度の始まりです。そのため、この日、店の人々は新しく買った簿記帳にプージャを行います。

ディーワーリーの最終日は「バウビーズ」です。バウビーズは兄弟の日と呼ばれています。兄弟・姉妹の絆がより強く、深くなるように祝います。バウビーズの日は姉妹が兄弟を家に招待し、特別な料理をふるまいます。兄弟はお返しに、姉妹の幸運を願ってプレゼントを贈ります。

このように、ディーワーリーはインド人にとってとても大切で、幸せなお祭りです。

今年のディーワーリーも、とっても楽しみです!

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