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ナヴラトリ-女性の力を象徴する祭り

インドは8月から11月まで大きなお祭りがつづきます。
今日は10月10日から始まったヒンズー教の祭り、ナヴラトリについてご紹介します。

まず始めに、ナヴラトリの起源となったインド神話についてお話しします。

昔々、多くの神を困らせていた「マヒシャスラ」という悪魔がいました。神々はマヒシャスラを倒すために「ドゥルガー」という女神を創りました。ドゥルガーは、強大な力を持っています。マヒシャスラはドゥルガーに結婚を申し込みます。それに対し、ドゥルガーはマヒシャスラが自分に勝ったら求婚を受け入れるという条件をだします。マヒシャスラとドゥルガーの戦いは9日9夜続きます。そして10日目、ついにドゥルガーがマヒシャスラを殺し、勝利を手にします。ナヴラトリの「ナヴ」は数字の9を、「ラトリ」は夜を意味します。ナヴラトリは9日間のお祭りです。そして、ドゥルガーが勝利した10日目は「ダセラ」という祭りがあります。(「ダス」は10という意味です)



ドゥルガーとマヒシャスラの戦い

このように、ナヴラトリは女神ドゥルガーが悪魔を倒したことを祝う祭りです。この物語は、現代にも通じるものがあります。世の中にある不平等、不正、悪徳はすべて悪魔であり、それらを倒すために私たちはドゥルガーのように立ち上がらなければいけません。

ドゥルガーは戦いの9日間、9のアバターに変身したと言われています。

1) シャイラプトリ

2) ブラーマチャリニ

3) チャンドラガンタ

4) クシュムンダ

5) スカンドマタ

6) カトヤヤニ

7) カルラトリ

8) マハガウリ

9) シディダトリ

ナヴラトリはインド全国で様々な様式で祝われています。

北インドでは、ナヴラトリに「ラームリーラ」が上演されます。ラームリーラは古典「ラーマーヤナ」の一部を再現した演劇です。ナヴラトリの10日目にラワナ(ラーマーヤナにでてくる悪魔)の像を燃やします。これを、「ラーワン・ダハン」と言います。

西ベンガル州では、ナヴラトリは「ドゥルガー・プージャ」と呼ばれています。町のいたるところに巨大な寺とドゥルガー女神の像が造られます。人々は、ドゥルガーに向かってマントラ(お経)を唱え、祈りを捧げます。ドゥルガー・プージャは西ベンガル州で最も大切なお祭りです。

西インドに位置するグジャラート州では、「ラース・ガルバ」というユニークなスタイルでナヴラトリを祝います。「ラース・ガルバ」はグジャラートの伝統的な踊りです。二本のダンディヤというスティックをもって踊ります。この踊りは、インド全国でとても人気です。



ナヴラトリのガルバ・ダンス(グジャラート州)

私たちが住んでいる西インドのマハーラーシュトラ州では、ナヴラトリの一日目を「ガタスタパナ」と呼んでいます。「ガタ」はポット、「スタパナ」は供えることを意味します。この日、各家庭で小麦や米とともにポットに入った水を神様にお供えします。このポットの水は、豊作を願う意味があります。そして、ナヴラトリの9日間、ずっと火を絶やさないようにキャンドルを灯します。炎は勝利、幸せ、繁栄を意味します。マハーラーシュトラ州の人々は女神ラクシュミー、サラスヴァティ、そして彼女たちのアバターにプージャ(祈禱)を行い、アールティ(お経)を唱えます。



マハーラーシュトラ州のガタスタパナ



西ベンガル州のドゥルガー・プージャ

ナヴラトリの期間、女性たちは毎日違う色の服を着ます。どの日に何色を着るのかは、毎年変わります。2018年のナヴラトリの色は下記のとおりです:

10月10日:ロイヤルブルー

10月11日:イエロー

10月12日:グリーン

10月13日:グレー

10月14日:オレンジ

10月15日:ホワイト

10月16日:レッド

10月17日:スカイブルー

10月18日:ピンク

実は、それぞれの色には意味があります。

例えば、赤は活力・パワー、青はスピリチュアル、黄色は美と勇気、緑は草木と繁栄、灰色は母の強さ、オレンジは元気、ピンクは楽観、白は平和を意味します。

そして、ナヴラトリの10日目にダセラを祝います。ダセラの日、家をマリーゴールドの花飾りで装飾し、玄関に美しいランゴリ(砂絵)を施します。そして多くの親類や友達を家に招いてあいさつをし、バウヒニアの葉を交換します。このバウヒニアの葉はダセラの日に特別な意味があります。

今年のナヴラトリは10月10日に始まり、ダセラは10月18日にあります。私たちは、力の女神ドゥルガー様、繁栄の女神ラクシュミー様、そして知能の女神サラスヴァティ様にお祈りするのが待ち遠しいです!

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